相続登記

相続登記での中間省略ができるのはどんなとき?

父親が死亡したときに不動産の登記名義が祖父のままになっているときなど、相続が数回発生した場合に、自分に登記名義を直接変更することはできるのでしょうか。今回はこれができる手段である中間省略登記について紹介します。

 

中間省略とは

権利変動の過程を省くことを中間省略といいます。日本の登記制度は、不動産の権利変動の過程と態様を正確に公示することを通じて結果的に現在の権利状態が正確に公示される、という建前を採用しているので、数回相続があった場合にはさきほどの例でいうと、祖父→父→自分という相続の過程を全て登記によって公示するのが原則です。しかし、一定の条件をみたすことで例外的に中間の相続登記を飛ばして自分に登記名義を直接移すことができます。中間省略登記が認められると登録免許税が相続登記1回分で済むため、どのような場合にできるのかを見ておくと相続登記の費用を節約できる可能性があります。

 

相続登記で中間省略ができる場合

中間省略は権利変動の過程を省略することができる例外的な登記なので、権利変動の過程がそれぞれの相続登記をしたものと同じように公示できるといえる場合のみ認められます。具体的には、省略される中間の相続が単独相続であることです。なぜなら、中間及び現在の所有権の取得が同一の相続原因となるので中間省略をしても権利変動の過程を公示することができるからです。これに対して中間の相続が共同相続だと権利変動の過程を正確に公示できなくなるため、中間省略は認められません。このように基本的に中間の相続が単独相続かどうかが中間省略が認められる指標となります。

 

相続登記で中間省略の例

単独相続といっても、いくつかのバリエーションがあります。中間の相続で相続人が1人しか居なかったというのが代表的ですが、中間の相続で相続人が複数人いたとしても単独相続となることがあります。遺産分割と相続放棄の場合です。不動産についてある相続人の単独所有とする遺産分割協議が成立すると中間の相続は単独相続となります。ある相続人以外の相続人が全員相続放棄をした場合も同様です。ここでの注意点は、単独相続であることを要するのは「中間」の相続であり、最終の相続が共同相続であっても中間省略が認められることです。

 

相続について悩むときは専門家へ

このように中間省略登記が認められるケースはいくつかあり、前の相続が単独相続か自分で判断がつかないこともあるかもしれません。そこで、相続登記で何か悩むことがあれば、まずは司法書士など専門家へ相談してみることをおすすめします。