相続登記

相続登記に時間制限はあるのか

相続した財産に不動産が含まれているような場合には登記をしなくてはならないという事は知っている方が多いでしょう。しかし理由や時間制限などについてはあまり意識していない方も多いはずです。ぜひこの機会にチェックしておきましょう。

 

相続登記は義務なのか

 

基本的には不動産に関する登記は義務ではありません。権利として行うことができるものなので、特に時間制限などはなくいつ行っても良いというものです。売却などの処分をする前に行えば良いということになります。
しかし登記をしていない状態では誰が権利を持っているのかという事が示されないためトラブルに繋がりやすくなります。義務ではありませんが自分の権利をきちんと守っていくためにもその都度登記をしておいたほうが良いのです。
所有権だけではなく担保権についても相続が起こる場合があります。根抵当権の場合は元本確定させるかどうかという問題に関わることもあり、もし元本を確定させないまま引き継ぐのであれば6か月以内に手続きをする必要があります。こうした場合には期間制限が生じることがあるので注意しましょう。

 

相続登記を早めにしておくべき理由

 

相続登記はしないまま放置しておくことも可能ではあります。手続きが面倒だと感じる場合などは放置してしまうケースが多いですが、後々問題となることも多いです。
例えば、相続登記をしないまま時間が経つと、相続人が死亡して新たな相続(数次相続)が起きます。そうなるとその新たな相続人が加わっていくことになります。このまま数代を経てしまうと相続人の数は膨大なものとなってしまう場合があります。
また、不動産を売却する時などは権利を守るため買主は登記を求めることになります。その前には相続登記をしなければなりませんが、相続人や関係者が不明であるなどという理由で手続きが難しくなることも少なくありません。だからこそ、その都度相続登記を早めにしておく必要があるのです。

 

相続登記の相談は司法書士へ

 

相続登記には多くの書類が必要になります。特に放置したままにしておいた場合は関係者を探すことも必要ですし、戸籍を追いながら相続人を探していくことになります。この場合、経験のない方が一人で手続きをしていくという事は難しいことも多いでしょう。
そのため専門家に依頼するのがおすすめです。司法書士は登記についての専門家ですから、複雑なケースでもきちんと対応してくれます。一人であれこれ書類を集めていく手間と時間を考えたら、司法書士に手続きを依頼した方が早くてスムーズに済ませられます。
大切な人が亡くなった悲しみの中で行動を起こしにくいという方も、ぜひ司法書士に相談してみることから始めてみましょう。

 

問題を後に残さないために

 

ややこしい手続きは後回しにしてしまいたいと思いがちですが、それが後々大きな問題へ発展してしまうという事も少なくありません。問題を自分の子供や孫たちに残さないために、その都度相続登記を早めに行っていくように心がけることが大切です。